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英文誌への投稿を始めたばかりの後期研修医のブログです。 New England Journal of Medicine の「Images in clinical medicine」への掲載を目標に頑張ります。
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Posted by - 2025.04.26,Sat
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Posted by Hiroki Matsuura - 2018.08.02,Thu
Clinical PictureがAcceptされました(41本目)
今回は医学生なら誰でも名前を聞いたことがある有名な検査に関するClinical PictureがAcceptされました。しかも初の動画です。タイトルは「Tensilon Test: Myasthenia Gravis」です。

重症筋無力症(Myasthenia Gravis)では神経筋接合部におけるアセチルコリン受容体に対して抗体が形成されることで、脳からの指令が筋肉に伝わりづらくなり筋力低下が起こると考えられています。
大半の患者さんでこの抗アセチルコリン受容体抗体が認められますが、一部では筋特異的受容体型チロシンキナーゼ抗体(抗Musk抗体)が原因となる場合もあるようです。

重症筋無力症では初発症状が「眼」というケースが非常に多いことが知られています。
眼瞼下垂、複視、午後にかけての症状増悪などがあった場合には本症を積極的に疑いましょう。

身体所見に関する検査としては冷凍したアイスパックを使用し3-5分眼瞼に押し当てて、症状の改善の有無を観察する「アイスパック試験」や、テンシロン(エドロフォニウム)を静注して全身状態の改善の有無を観察する「テンシロン試験」が有名です。医学生なら誰もが聞いたことがあるでしょうし、卒後しばらく経過した医師にとっても「あーそんなん昔試験でやったわ」と思い出すのではないでしょうか。

ポリクリの現場や神経内科をローテートしていれば特段珍しい検査でもないのですが、基本的に専門科でなければまずお目にかかることはないでしょう。


元記事のリンクはこちら(追記:2020年9月30日)

「テンシロン試験という字面は知っていても実際には見たことがない」という方には「百聞は一見に如かず」是非とも見ていただきたい動画になります。

掲載雑誌は英国内科学会の発行する内科系雑誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.204)」です。(なお本例から2018年度のIFに変更、QJMは微増)

100本まで残り59本です。


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