英文誌への投稿を始めたばかりの後期研修医のブログです。
New England Journal of Medicine の「Images in clinical medicine」への掲載を目標に頑張ります。
Posted by Hiroki Matsuura - 2017.10.01,Sun
Clinical PictureがAcceptされました(22本目)
今回は栄養及び神経領域のClinical PictureがAcceptされました。
タイトルは「Inverted V sign; subacute combined degeneration of the spinal cord」です。
「Subacute combined degeneration of the spinal cord」は日本語で「亜急性連合性脊髄変性症」と言います。国家試験にも頻出なこの疾患はビタミンB12の欠乏によって発症します。通常対称性に下肢の感覚障害や振動覚の低下、バビンスキー反射陽性が認められますが、不定愁訴の域を抜けきらない診断の難しい疾患です。ビタミンB12の欠乏に伴う疾患は他に「巨赤芽球性貧血」があり、MCV高値を伴う患者を診た際には栄養状態や食事の確認、ビタミンB12の評価が重要です。これに何らかの脱力やしびれなどの症状がある場合には、本症を鑑別疾患の一つとして忘れないようにしましょう。
本症例ではMRIで特徴的な逆Vサインが認められました。ただし本症例のような画像所見を伴う亜急性連合性脊髄変性症はそれほど多いわけではありません(全症例の約20%)。しかしながら後索に特異的に高輝度を示す疾患は他にほとんどないので是非とも覚えていただきたいClinical Pictureの1つです。
元記事のリンクはこちら(追記:2018年4月20日)
掲載雑誌は英国内科学会の発行する内科系雑誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」です。
100本まで残り78本です。
今回は栄養及び神経領域のClinical PictureがAcceptされました。
タイトルは「Inverted V sign; subacute combined degeneration of the spinal cord」です。
「Subacute combined degeneration of the spinal cord」は日本語で「亜急性連合性脊髄変性症」と言います。国家試験にも頻出なこの疾患はビタミンB12の欠乏によって発症します。通常対称性に下肢の感覚障害や振動覚の低下、バビンスキー反射陽性が認められますが、不定愁訴の域を抜けきらない診断の難しい疾患です。ビタミンB12の欠乏に伴う疾患は他に「巨赤芽球性貧血」があり、MCV高値を伴う患者を診た際には栄養状態や食事の確認、ビタミンB12の評価が重要です。これに何らかの脱力やしびれなどの症状がある場合には、本症を鑑別疾患の一つとして忘れないようにしましょう。
本症例ではMRIで特徴的な逆Vサインが認められました。ただし本症例のような画像所見を伴う亜急性連合性脊髄変性症はそれほど多いわけではありません(全症例の約20%)。しかしながら後索に特異的に高輝度を示す疾患は他にほとんどないので是非とも覚えていただきたいClinical Pictureの1つです。
元記事のリンクはこちら(追記:2018年4月20日)
掲載雑誌は英国内科学会の発行する内科系雑誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」です。
100本まで残り78本です。
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