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英文誌への投稿を始めたばかりの後期研修医のブログです。 New England Journal of Medicine の「Images in clinical medicine」への掲載を目標に頑張ります。
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Posted by - 2025.05.06,Tue
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Posted by Hiroki Matsuura - 2017.07.16,Sun
Clinical PictureがAcceptされました(15本目)
今回は非常に珍しい感染症のClinical PictureがAcceptされました。
タイトルは「An imported case of leprosy in a trainee from Indonesia to Japan掲載雑誌はまたまたまたまた英国内科学会の発行する内科系雑誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」です。

タイトルの通り、外国人技能実習制度で来日されたインドネシア人男性がハンセン病と診断されたCaseについての簡単な報告です。ハンセン病に関しては御存知の通り、非常に長期にわたる差別の歴史について語られることが多い疾患ですが、衛生状態の改善した現在では、本邦を含めた先進各国において新規患者発生はほとんどありません(ほとんどが本症例のような輸入例)。そのため臨床像については「末梢神経障害を起こし、皮膚など体表面に潰瘍など変形を来たす非常に珍しい抗酸菌感染症」といった文言で知られているものの、実際に臨床で出会える機会というのは極めてであるといわざるをえません。

ハンセン病は病型が様々あり、特徴的な皮膚所見を呈するものがあります。本症例では感覚鈍麻を生じた白斑が主体(実は頸部の大耳介神経も肥厚しているのですが写真がぶれていて使い物になりませんでした)であり一見、薬剤による白斑や尋常性白斑を想起しがちになりますが、生検された皮膚からPCRでMycobacterium lepraeが検出され診断に至っています。


元記事のリンクはこちら(追記:2018年4月20日)

偉そうに能書きをたれていますが、正直なところ本症例に出会うまでは本症の臨床像について何も知りませんでした。Clinical pictureを書き始めて本当に学んだことの多い疾患です(特に疾患自体の負の歴史も含めて…もののけ姫の見方が変わります)。

今回の症例を書き上げるにあたっては三豊総合病院皮膚科の先生方のご協力がなければ不可能でした。本当にありがとうございました。

Clinical pictureの醍醐味と言えるようなCaseです。

100本まで残り85本です。
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