英文誌への投稿を始めたばかりの後期研修医のブログです。
New England Journal of Medicine の「Images in clinical medicine」への掲載を目標に頑張ります。
Posted by Hiroki Matsuura - 2017.01.24,Tue
Clinical PictureがAcceptされました(1本目、2本目)
Clinical Pictureの投稿を始めて記念すべき初めてのAcceptです。しかも同時に2本!
症例は「Gastric Anisakiasis」と「Diffuse Panbronchiolitis」です。
雑誌は英国内科学会の発行する医学誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」に掲載されました。
勝手に敬愛しているNCGMの忽那 賢志先生の著書「みるトレ感染症(以下、聖書)」にはClinical Picture投稿について珠玉のアドバイスの数々が記載されておりますが、その中に「日本と世界の疫学の違い」に注目せよとの御言葉があります。聖書より「まずはアニサキスを書きなさい」というお告げがあったので、今回の症例を書きあげました。
Anisakisは海産魚介類を原因とする寄生虫症で最も一般的なものになります。特に伝統的に魚の生食が根付いている本邦では非常に報告数が多いことが知られています。近年ではヘルシーフードとして国際的な「寿司」の人気が高まるにつれ徐々に欧米諸国(アメリカやイタリア、スペイン、ドイツ、フランスetc)でも報告されるようになってきました。ちなみにアニサキスによる苛烈な腹痛はアレルギー反応によって生じることが近年解明されました。
「Diffuse Panbronchiolitis」の和訳は「びまん性汎細気管支炎」です。本症は日本で疾患概念が提唱された疾患であり、国家試験にも頻出の疾患になりますが国際的な知名度はあまり高くありません。エリスロマイシン少量長期投与という特殊な治療法が見出されるまでは不治の病として恐れらられていました。地域特異性、人種間で有病率が非常に大きく異なり東アジア特有の疾患と考えられてきましたが、近年では欧米諸国でも症例報告がポツポツ挙がってきています。近年ではUSMLEにも出題されたとあって一時大きな話題になりました。エリスロマイシンによる治療で予後が大幅に改善されたのですが、未診断未治療であれば予後は自ずと厳しいものとなるでしょう。少しでも診断例が増えるように「疫学の差」という観点から本症をClinical Pictureに投稿することは大きな意義があると考えました。
(当院で経験した別症例の写真です:追記2017年10月9日)
100本まで残り98本です。
Clinical Pictureの投稿を始めて記念すべき初めてのAcceptです。しかも同時に2本!
症例は「Gastric Anisakiasis」と「Diffuse Panbronchiolitis」です。
雑誌は英国内科学会の発行する医学誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」に掲載されました。
勝手に敬愛しているNCGMの忽那 賢志先生の著書「みるトレ感染症(以下、聖書)」にはClinical Picture投稿について珠玉のアドバイスの数々が記載されておりますが、その中に「日本と世界の疫学の違い」に注目せよとの御言葉があります。聖書より「まずはアニサキスを書きなさい」というお告げがあったので、今回の症例を書きあげました。
Anisakisは海産魚介類を原因とする寄生虫症で最も一般的なものになります。特に伝統的に魚の生食が根付いている本邦では非常に報告数が多いことが知られています。近年ではヘルシーフードとして国際的な「寿司」の人気が高まるにつれ徐々に欧米諸国(アメリカやイタリア、スペイン、ドイツ、フランスetc)でも報告されるようになってきました。ちなみにアニサキスによる苛烈な腹痛はアレルギー反応によって生じることが近年解明されました。
「Diffuse Panbronchiolitis」の和訳は「びまん性汎細気管支炎」です。本症は日本で疾患概念が提唱された疾患であり、国家試験にも頻出の疾患になりますが国際的な知名度はあまり高くありません。エリスロマイシン少量長期投与という特殊な治療法が見出されるまでは不治の病として恐れらられていました。地域特異性、人種間で有病率が非常に大きく異なり東アジア特有の疾患と考えられてきましたが、近年では欧米諸国でも症例報告がポツポツ挙がってきています。近年ではUSMLEにも出題されたとあって一時大きな話題になりました。エリスロマイシンによる治療で予後が大幅に改善されたのですが、未診断未治療であれば予後は自ずと厳しいものとなるでしょう。少しでも診断例が増えるように「疫学の差」という観点から本症をClinical Pictureに投稿することは大きな意義があると考えました。
(当院で経験した別症例の写真です:追記2017年10月9日)
100本まで残り98本です。
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