英文誌への投稿を始めたばかりの後期研修医のブログです。
New England Journal of Medicine の「Images in clinical medicine」への掲載を目標に頑張ります。
Posted by Hiroki Matsuura - 2017.02.19,Sun
オンライン投稿審査システム
通常論文の投稿にはScholarOne ManuscriptsあるいはEditorial Managerといったオンライン投稿審査システムが使用されています。各誌毎に項目は異なりますが要点を紹介していきます。
1. ScholarOne Manuscripts
ScholarOne ManuscriptsはNEJMを始め多数の英文誌が採用しているシステムです。
デザインも綺麗で文字も大きく、非常に扱いやすいため投稿初心者でも使用に関しては全く問題ないと考えられます。
1点大きな問題があるのですがブラウザのうちFirefoxとの相性が非常に悪く、しばしばエラーを起こし入力やUoloadが無効になることがあります。特に希望する査読者を入力(NEJMにはありません)しているときにエラーになりすべてが白紙になると何とも表現しがたい怒りと虚無感が漂います。なお私はChromeで操作することが多く、Chromeではエラーは一度も起きたことはありません。
※採用しているJournal
NEJM、CMAJ、AJTMH、NJM、QJM、Mayo、JTM、IMなど
2. Editorial Manager
Editorial ManagerはLancetやCIDが採用しているシステムです。基本的にどのブラウザとも相性が良いのですが、動作が重いことと、提出にあたって操作が少々煩雑であることが問題です。特に提出の際には一度システムによって「PDFが作成され数分間待機した後に、PDFをcheckしApproveする」という方式をとるので慣れないと何をしているのかわからず、さらに大量のMailが届く(「PDFが作成されましたので同意をお願いします」という内容が毎回届く)という事態に陥りかねません。個人的にはScholarOne Manuscriptsが好みなのですが、こればかりは提出の際に避けて通れないので慣れるしかありません。
※採用しているJournal
Lancet、CID、CCJM、Infection、EJIMなど
通常論文の投稿にはScholarOne ManuscriptsあるいはEditorial Managerといったオンライン投稿審査システムが使用されています。各誌毎に項目は異なりますが要点を紹介していきます。
1. ScholarOne Manuscripts
ScholarOne ManuscriptsはNEJMを始め多数の英文誌が採用しているシステムです。
デザインも綺麗で文字も大きく、非常に扱いやすいため投稿初心者でも使用に関しては全く問題ないと考えられます。
1点大きな問題があるのですがブラウザのうちFirefoxとの相性が非常に悪く、しばしばエラーを起こし入力やUoloadが無効になることがあります。特に希望する査読者を入力(NEJMにはありません)しているときにエラーになりすべてが白紙になると何とも表現しがたい怒りと虚無感が漂います。なお私はChromeで操作することが多く、Chromeではエラーは一度も起きたことはありません。
※採用しているJournal
NEJM、CMAJ、AJTMH、NJM、QJM、Mayo、JTM、IMなど
2. Editorial Manager
Editorial ManagerはLancetやCIDが採用しているシステムです。基本的にどのブラウザとも相性が良いのですが、動作が重いことと、提出にあたって操作が少々煩雑であることが問題です。特に提出の際には一度システムによって「PDFが作成され数分間待機した後に、PDFをcheckしApproveする」という方式をとるので慣れないと何をしているのかわからず、さらに大量のMailが届く(「PDFが作成されましたので同意をお願いします」という内容が毎回届く)という事態に陥りかねません。個人的にはScholarOne Manuscriptsが好みなのですが、こればかりは提出の際に避けて通れないので慣れるしかありません。
※採用しているJournal
Lancet、CID、CCJM、Infection、EJIMなど
PR
Posted by Hiroki Matsuura - 2017.02.12,Sun
Clinical PictureがAcceptされました(3本目)
今回はMinor Revisionで若干の修正があったものの無事にAcceptされました。
症例は「Diospyrobezoar & a fondness for persimmons」です。
雑誌は今回も英国内科学会の発行する内科系雑誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」です。相性が良いのでしょうか。
本症例については英国における柿の輸入量がPassion Fruitsの代表格マンゴーやキウイを押さえて近年TOPになったという記事を読んだため、英国の雑誌に投稿しようと考えました。
元記事のリンクはこちら(追記:2018年4月20日)
柿による胃石(Diospyrobezoar)は柿の成分であるタンニンによって生じます。日常的に柿を過剰に摂取するだけでなく、2型糖尿病やパーキンソン病、内服薬などで消化管運動が落ちている患者、また開腹手術や切除術などで解剖学的に異常のある患者では柿胃石が生じやすいとされています。治療法は内視鏡的に除去するのですが、大きい場合には鉗子で砕いてから回収します。ちなみに柿胃石はコカコーラで溶けることが知られており、治療抵抗性の場合は胃管を挿入の上、コーラを注入して治療を行う場合があります。
100本まで残り97本です。
今回はMinor Revisionで若干の修正があったものの無事にAcceptされました。
症例は「Diospyrobezoar & a fondness for persimmons」です。
雑誌は今回も英国内科学会の発行する内科系雑誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」です。相性が良いのでしょうか。
本症例については英国における柿の輸入量がPassion Fruitsの代表格マンゴーやキウイを押さえて近年TOPになったという記事を読んだため、英国の雑誌に投稿しようと考えました。
元記事のリンクはこちら(追記:2018年4月20日)
柿による胃石(Diospyrobezoar)は柿の成分であるタンニンによって生じます。日常的に柿を過剰に摂取するだけでなく、2型糖尿病やパーキンソン病、内服薬などで消化管運動が落ちている患者、また開腹手術や切除術などで解剖学的に異常のある患者では柿胃石が生じやすいとされています。治療法は内視鏡的に除去するのですが、大きい場合には鉗子で砕いてから回収します。ちなみに柿胃石はコカコーラで溶けることが知られており、治療抵抗性の場合は胃管を挿入の上、コーラを注入して治療を行う場合があります。
100本まで残り97本です。
Posted by Hiroki Matsuura - 2017.02.12,Sun
2.ScholarOne Manuscriptsに登録する
ScholarOne Manuscriptsへの登録方法について紹介します。
1.ScholarOne ManuscriptsのLog inページ右下にあるCreate accountをクリックします。
2.必須事項(req)を記入してNextをクリック
※ORCIDについてはこちら
3.さらに専門領域などを選択・入力しFinishでアカウント作成完了。登録したメールアドレスに連絡が来ます。
※注意事項
NEJMのScholarOne Manuscriptsでアカウントを作成しても、他誌のScholarOne Manuscriptsのアカウントが同時に作成されるわけではありません。雑誌毎にアカウントを作成する必要があります。
続きます
ScholarOne Manuscriptsへの登録方法について紹介します。
1.ScholarOne ManuscriptsのLog inページ右下にあるCreate accountをクリックします。
2.必須事項(req)を記入してNextをクリック
※ORCIDについてはこちら
3.さらに専門領域などを選択・入力しFinishでアカウント作成完了。登録したメールアドレスに連絡が来ます。
※注意事項
NEJMのScholarOne Manuscriptsでアカウントを作成しても、他誌のScholarOne Manuscriptsのアカウントが同時に作成されるわけではありません。雑誌毎にアカウントを作成する必要があります。
続きます
Posted by Hiroki Matsuura - 2017.02.05,Sun
1.NEJM:Image in Clinical Medicineへの投稿の流れ
今回はNEJM:Image in Clinical Medicineへの投稿方法について紹介します。
1. Top pageからFor authors タブをクリックしsubmit a Manuscript and Letterをクリックします。
※投稿画面がどこにあるかわかりづらいjournalは結構あります(Cleveland Clinic Journal of MedicineやCanadian Medical Association Journalは全然見付かりません)

2. Author Center Homeのページに飛んでいきます。ここからScholarOne ManuscriptsへのLinkがありますので、ここをクリック

3.オンライン投稿審査システムScholarOne Manuscriptsへ
続きます
今回はNEJM:Image in Clinical Medicineへの投稿方法について紹介します。
1. Top pageからFor authors タブをクリックしsubmit a Manuscript and Letterをクリックします。
※投稿画面がどこにあるかわかりづらいjournalは結構あります(Cleveland Clinic Journal of MedicineやCanadian Medical Association Journalは全然見付かりません)
2. Author Center Homeのページに飛んでいきます。ここからScholarOne ManuscriptsへのLinkがありますので、ここをクリック
3.オンライン投稿審査システムScholarOne Manuscriptsへ
続きます
Posted by Hiroki Matsuura - 2017.01.24,Tue
Clinical PictureがAcceptされました(1本目、2本目)
Clinical Pictureの投稿を始めて記念すべき初めてのAcceptです。しかも同時に2本!
症例は「Gastric Anisakiasis」と「Diffuse Panbronchiolitis」です。
雑誌は英国内科学会の発行する医学誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」に掲載されました。
勝手に敬愛しているNCGMの忽那 賢志先生の著書「みるトレ感染症(以下、聖書)」にはClinical Picture投稿について珠玉のアドバイスの数々が記載されておりますが、その中に「日本と世界の疫学の違い」に注目せよとの御言葉があります。聖書より「まずはアニサキスを書きなさい」というお告げがあったので、今回の症例を書きあげました。
Anisakisは海産魚介類を原因とする寄生虫症で最も一般的なものになります。特に伝統的に魚の生食が根付いている本邦では非常に報告数が多いことが知られています。近年ではヘルシーフードとして国際的な「寿司」の人気が高まるにつれ徐々に欧米諸国(アメリカやイタリア、スペイン、ドイツ、フランスetc)でも報告されるようになってきました。ちなみにアニサキスによる苛烈な腹痛はアレルギー反応によって生じることが近年解明されました。
「Diffuse Panbronchiolitis」の和訳は「びまん性汎細気管支炎」です。本症は日本で疾患概念が提唱された疾患であり、国家試験にも頻出の疾患になりますが国際的な知名度はあまり高くありません。エリスロマイシン少量長期投与という特殊な治療法が見出されるまでは不治の病として恐れらられていました。地域特異性、人種間で有病率が非常に大きく異なり東アジア特有の疾患と考えられてきましたが、近年では欧米諸国でも症例報告がポツポツ挙がってきています。近年ではUSMLEにも出題されたとあって一時大きな話題になりました。エリスロマイシンによる治療で予後が大幅に改善されたのですが、未診断未治療であれば予後は自ずと厳しいものとなるでしょう。少しでも診断例が増えるように「疫学の差」という観点から本症をClinical Pictureに投稿することは大きな意義があると考えました。
(当院で経験した別症例の写真です:追記2017年10月9日)
100本まで残り98本です。
Clinical Pictureの投稿を始めて記念すべき初めてのAcceptです。しかも同時に2本!
症例は「Gastric Anisakiasis」と「Diffuse Panbronchiolitis」です。
雑誌は英国内科学会の発行する医学誌「Quarterly Journal of Medicine(IF 3.1)」に掲載されました。
勝手に敬愛しているNCGMの忽那 賢志先生の著書「みるトレ感染症(以下、聖書)」にはClinical Picture投稿について珠玉のアドバイスの数々が記載されておりますが、その中に「日本と世界の疫学の違い」に注目せよとの御言葉があります。聖書より「まずはアニサキスを書きなさい」というお告げがあったので、今回の症例を書きあげました。
Anisakisは海産魚介類を原因とする寄生虫症で最も一般的なものになります。特に伝統的に魚の生食が根付いている本邦では非常に報告数が多いことが知られています。近年ではヘルシーフードとして国際的な「寿司」の人気が高まるにつれ徐々に欧米諸国(アメリカやイタリア、スペイン、ドイツ、フランスetc)でも報告されるようになってきました。ちなみにアニサキスによる苛烈な腹痛はアレルギー反応によって生じることが近年解明されました。
「Diffuse Panbronchiolitis」の和訳は「びまん性汎細気管支炎」です。本症は日本で疾患概念が提唱された疾患であり、国家試験にも頻出の疾患になりますが国際的な知名度はあまり高くありません。エリスロマイシン少量長期投与という特殊な治療法が見出されるまでは不治の病として恐れらられていました。地域特異性、人種間で有病率が非常に大きく異なり東アジア特有の疾患と考えられてきましたが、近年では欧米諸国でも症例報告がポツポツ挙がってきています。近年ではUSMLEにも出題されたとあって一時大きな話題になりました。エリスロマイシンによる治療で予後が大幅に改善されたのですが、未診断未治療であれば予後は自ずと厳しいものとなるでしょう。少しでも診断例が増えるように「疫学の差」という観点から本症をClinical Pictureに投稿することは大きな意義があると考えました。
(当院で経験した別症例の写真です:追記2017年10月9日)
100本まで残り98本です。
プロフィール
HN:
Hiroki Matsuura
性別:
非公開
カテゴリー
最新記事
(10/31)
(09/18)
(07/29)
(07/19)
(05/17)
P R
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
Powered by "Samurai Factory"