英文誌への投稿を始めたばかりの後期研修医のブログです。
New England Journal of Medicine の「Images in clinical medicine」への掲載を目標に頑張ります。
Posted by Hiroki Matsuura - 2020.03.01,Sun
和文誌にClinical Pictureが掲載されました(1)
今回は日本内科学会誌の2020年2月号で、同誌のClinical Pictureコーナーである「シリーズ:一目瞭然!目で診る症例」にClinical Pictureが掲載されました。
以前、Internal Medicineに掲載された症例ですが同誌より和文での投稿依頼がありました。
薬物性の歯肉腫脹の症例であり、クイズ形式となっております。ぜひ同誌をご参照ください。
ネットのリンクは後日追記予定です。
今回は日本内科学会誌の2020年2月号で、同誌のClinical Pictureコーナーである「シリーズ:一目瞭然!目で診る症例」にClinical Pictureが掲載されました。
以前、Internal Medicineに掲載された症例ですが同誌より和文での投稿依頼がありました。
薬物性の歯肉腫脹の症例であり、クイズ形式となっております。ぜひ同誌をご参照ください。
ネットのリンクは後日追記予定です。
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Posted by Hiroki Matsuura - 2020.02.14,Fri
撮っておきClinical Picture!(Cadetto.jp)更新のお知らせ(9)
日経メディカル姉妹誌で若手医師と医学生のためのサイト「Cadetto.jp」にて、2019年1月より連載中の「撮っておきClinical Picture!」ですが、2020年2月14日付で新しい記事が掲載されました。めでたく(?)連載1周年です。
今回のタイトルは「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」です。
ぜひともご参照ください。
以下、記事のリンクです。
撮っておきClinical Picture!
「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」
日経メディカル姉妹誌で若手医師と医学生のためのサイト「Cadetto.jp」にて、2019年1月より連載中の「撮っておきClinical Picture!」ですが、2020年2月14日付で新しい記事が掲載されました。めでたく(?)連載1周年です。
今回のタイトルは「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」です。
ぜひともご参照ください。
以下、記事のリンクです。
撮っておきClinical Picture!
「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」
Posted by Hiroki Matsuura - 2020.02.11,Tue
Clinical PictureがAcceptされました(58本目)
今回は繰り返す腹痛と臍部感染を生じる先天疾患に関連したClinical PictureがAcceptされました。タイトルは「Chronic abdominal pain with pus discharge from the umbilicus」です。掲載誌は米国消化器病学会が発行するJournalで、消化器内科領域を扱う雑誌で最も高いImpact Factorを誇る「Gastroenterology(IF 19.233)」です。
今回取り上げたのは間歇的な腹痛と臍部からの排膿を主訴に当院へ来院された尿膜管遺残(Urachal remnant)の症例です。そもそも尿膜管とは胎児期に臍と膀胱とを結んでおり、胎児の尿を母体に流すための通り道となっています。通常出生とともに尿膜管は閉鎖し、成長に伴って消退していくのですが、本症ではその名の通り尿膜管が残存し細菌感染を起こすことで、本症例のような腹痛や臍部の発赤、排膿を生じます。
遺残した尿膜管は上記のように感染を繰り返すことにくわえ、非常に稀ながら悪性腫瘍の発生母地となりえます。そのため本症は外科的に尿膜管の切除が行われます。特に近年では腹腔鏡を用いた摘除術が広く実施されており、従来に比べてより低侵襲で治療が可能です。
尿膜管遺残の分類は成書に譲りますが、本症の診断には造影CTやMRIなどが使用され、遺残物や膿瘍形成などを評価し治療を進めます。臍部での繰り返す感染や膿汁排泄が認められる患者では尿膜管遺残を鑑別の1つに挙げましょう。
100本まで残り42本です
Posted by Hiroki Matsuura - 2020.01.31,Fri
Clinical PictureがAcceptされました(57本目)
約3か月間にわたって全くAcceptがないまま時間が経過し、いつの間にか年が明けてしまいました。今年も細々と続けて参りますので何卒よろしくお願い致します。
さて今回は診断困難例が多い肺外結核症例に関するClinical Pictureがacceptされました。タイトルは「Starry sky in the abdomen」直訳すると「お腹の中の星空」で無駄にお洒落な感じになっています。掲載誌はLancetの関連誌として2016年に創刊されたばかりですが消化器領域では上位から6番目のIFを誇る「Lancet Gastroenterology and Hepatology (IF 12.856)」であり今回が初めての掲載となります。
今回の症例は若年のベトナム人女性が慢性の腹痛で受診され、結核性腹膜炎と診断されたケースです。
さて今回は診断困難例が多い肺外結核症例に関するClinical Pictureがacceptされました。タイトルは「Starry sky in the abdomen」直訳すると「お腹の中の星空」で無駄にお洒落な感じになっています。掲載誌はLancetの関連誌として2016年に創刊されたばかりですが消化器領域では上位から6番目のIFを誇る「Lancet Gastroenterology and Hepatology (IF 12.856)」であり今回が初めての掲載となります。
今回の症例は若年のベトナム人女性が慢性の腹痛で受診され、結核性腹膜炎と診断されたケースです。
結核性腹膜炎は20-40歳代の比較的若年者に多く、わずかに女性が多いことが知られています。結核性腹膜炎は全結核患者の0.5%程度に認められる非常に稀な疾患ですが、確定診断が極めて難しい疾患としても知られています。
本症の診断を困難とする要因としては特異的な検査が存在しないことが挙げられます。一般的に結核性腹膜炎では腹水を採取し結核菌に対するPCRや培養検査を行いますが、感度が非常に低く特に後者では15-30%程度でしか陽性になりません。診断に関しては腹水中のADAを測定することが有用ですが、ADAの結果がはっきりしない場合や腹水を安全に穿刺できない場合には、腹腔鏡を用いた直視下での観察と生検が実施されます。本症例ではまさに腹水穿刺路が確保できず、臍部から腹腔鏡を挿入し、直視下での観察にくわえ腹膜と大網を切除し病理検査を行いました。その際に採取された腹水は滲出性かつADAは高値を示しましたが、培養や結核菌PCRはやはり陰性でした。しかし大網の切除標本から顕微鏡下にラングハンス巨細胞が確認されたことにくわえ、腹腔鏡下で粟粒状の結節が腹腔内に広く観察されたことから結核性腹膜炎と診断し、抗結核薬にて治療を実施しました。
本症の治療は通常の結核治療と同様であり、一般的にはREF+PZA+INH+EBの4剤併用を2か月、さらにREF+INHの2剤併用を4か月(計6か月)実施します。詳しくは成書を参照ください。
なお本症例では患者の帰国が間近に迫った状態での診断であったため、ベトナムでの受け入れ医療機関の選定や英語での紹介状の記載など問題が山積みでしたが、Socialな問題の解決を通して「疾患以外」でも多くのことを学ばせていただいた印象深い1例です。
肝硬変のない若年者の原因不明の腹水を診た際には結核性腹膜炎を鑑別の1つとして忘れないようにしましょう。
100本まで残り43本です
肝硬変のない若年者の原因不明の腹水を診た際には結核性腹膜炎を鑑別の1つとして忘れないようにしましょう。
100本まで残り43本です
Posted by Hiroki Matsuura - 2019.12.13,Fri
1.同意書の書式はどうしていますか?
今回はClinical Picture投稿に際して必要となる同意書について紹介します。これはあくまでも私見にすぎません。施設で内規が決まっている場合もあるので各々確認をお願い致します。
さて「患者さんからいただく同意書の書式はどうしているのか」という質問は私がClinical Picture投稿について受ける際にいただくご質問として恐らく最も多いものと考えられます。
私が勤務した医療機関はこれまで3施設にすぎませんが、いずれの施設でも同意書の雛型というものは存在していなかったので自作の同意書を作成していました。
文面に関しては「BMJ Group」が使用している書式を参考に英文で作成しています。
(リンクはこちら→BMJ Group Patient Consent Form)
同意書の雛型についてですが実際に現物が見てみたいという方がいらっしゃいましたらメールでお送りいたします。問い合わせはこちら。
ただし独自の同意書しか受理しないという雑誌も一部にあり、注意が必要です。代表的なのはMJA(The Medical Journal of Australia)です。
2.同意書はどのような場合に取得しているの?
同意書はClinical Picture投稿にする可能性が少しでもあるものについては全てのCaseで取得しています。以前はQJMの規約に「Clinical Pictureでは顔など患者の特定につながるものでなければ提出は不要」との文言がありました。しかしながら同誌では最近「爪」の写真であっても同意書を求められるようになってきており、不測の事態に備えて全例で同意書をいただくようにしています。
なお基本的には「自作の同意書+CMAJ+Lancet+BMJ」の4枚の同意書を取得しています。
いただいた同意書は全てScanしてPDFで取り込み、原本もファイルし保管しています。
さらに同意書をいただいた旨をカルテに記載しています。
文言は「経過中にデジタルカメラや医療機器で撮影された臨床画像を使用した論文投稿(国内の医学雑誌を含む)について同意を得た。同意書取得済。」のような感じです。
CMAJのConsent Formはこちら
LancetのConcent Formはこちら
※PDFが開きます
今回はClinical Picture投稿に際して必要となる同意書について紹介します。これはあくまでも私見にすぎません。施設で内規が決まっている場合もあるので各々確認をお願い致します。
さて「患者さんからいただく同意書の書式はどうしているのか」という質問は私がClinical Picture投稿について受ける際にいただくご質問として恐らく最も多いものと考えられます。
私が勤務した医療機関はこれまで3施設にすぎませんが、いずれの施設でも同意書の雛型というものは存在していなかったので自作の同意書を作成していました。
文面に関しては「BMJ Group」が使用している書式を参考に英文で作成しています。
(リンクはこちら→BMJ Group Patient Consent Form)
同意書の雛型についてですが実際に現物が見てみたいという方がいらっしゃいましたらメールでお送りいたします。問い合わせはこちら。
ただし独自の同意書しか受理しないという雑誌も一部にあり、注意が必要です。代表的なのはMJA(The Medical Journal of Australia)です。
2.同意書はどのような場合に取得しているの?
同意書はClinical Picture投稿にする可能性が少しでもあるものについては全てのCaseで取得しています。以前はQJMの規約に「Clinical Pictureでは顔など患者の特定につながるものでなければ提出は不要」との文言がありました。しかしながら同誌では最近「爪」の写真であっても同意書を求められるようになってきており、不測の事態に備えて全例で同意書をいただくようにしています。
なお基本的には「自作の同意書+CMAJ+Lancet+BMJ」の4枚の同意書を取得しています。
いただいた同意書は全てScanしてPDFで取り込み、原本もファイルし保管しています。
さらに同意書をいただいた旨をカルテに記載しています。
文言は「経過中にデジタルカメラや医療機器で撮影された臨床画像を使用した論文投稿(国内の医学雑誌を含む)について同意を得た。同意書取得済。」のような感じです。
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