英文誌への投稿を始めたばかりの後期研修医のブログです。
New England Journal of Medicine の「Images in clinical medicine」への掲載を目標に頑張ります。
Posted by Hiroki Matsuura - 2020.03.24,Tue
撮っておきClinical Picture!(Cadetto.jp)更新のお知らせ(10)
日経メディカル姉妹誌で若手医師と医学生のためのサイト「Cadetto.jp」にて、2019年1月より連載中の「撮っておきClinical Picture!」ですが、2020年3月24日付で新しい記事が掲載されました。
今回のタイトルは「救急外来で出合うとびっくりする、あの先天疾患」です。
ぜひともご参照ください。
以下、記事のリンクです。
撮っておきClinical Picture!
「救急外来で出合うとびっくりする、あの先天疾患」
日経メディカル姉妹誌で若手医師と医学生のためのサイト「Cadetto.jp」にて、2019年1月より連載中の「撮っておきClinical Picture!」ですが、2020年3月24日付で新しい記事が掲載されました。
今回のタイトルは「救急外来で出合うとびっくりする、あの先天疾患」です。
ぜひともご参照ください。
以下、記事のリンクです。
撮っておきClinical Picture!
「救急外来で出合うとびっくりする、あの先天疾患」
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Posted by Hiroki Matsuura - 2020.03.06,Fri
Clinical Pictureが掲載されました(38)
先日アクセプトされました「Intermittent severe epigastric pain and abdominal bruit varying with respiration」がGastroenterologyの2020年度3月号第4集に掲載されています。
今回の症例は、およそ3年間にわたって徐々に増悪し、間歇的に生じる耐え難い腹部疝痛のため岡山市立市民病院総合内科を受診された患者です。私の外来に来られるまで、県内外の少なくとも7つの総合病院を受診されましたが原因の特定には至っていませんでした。
腹痛の性状は内臓痛であるものの、明らかな腹膜刺激徴候はなく、体位による疼痛の変化も認められませんでした。しかしながら腹部聴診で呼吸性に変動する血管雑音が聴取されたためDoppler超音波検査を実施し、腹腔動脈の流速を計測しました。呼気と吸気で流速に大きな変動(呼気で流速UP)が認められたことから造影CTを撮影したところ、腹腔動脈起始部に狭窄が生じ、狭窄部以降の動脈径の拡大が認められたため正中弓状靭帯圧迫症候群(Celiac Artery Compression Syndrome:CACS)と診断しました。CACSと診断後、腹腔鏡下で正中弓状靭帯切離術を実施したところ、患者の腹痛および腹部の血管雑音は完全に消失しました。
CACSは非常に珍しい疾患であり、医師の間でも認知されているとはいいがたい疾患です。男性に比べて女性に多く、一般的には20-40歳代に好発するとされています。有病率は判明していないものの解剖学的異常として正中弓状靭帯による腹腔動脈狭窄は0.2-6%程度存在するという報告もあります。しかしながら多くの症例では側副血行路の発達などで無症状です。
症状として特異的なもの存在せず、嘔気、嘔吐、下痢、食後の腹痛、間歇的な心窩部痛や胸やけなどがあらわれます。呼吸性変動を伴う腹部の血管雑音に関しても、決して特異的な身体所見ではありません。実際外来診療をしているとこれらの血管雑音は痩せ型の女性患者の多くで聴取が可能です。ただし鑑別疾患の一つとしてCACSを想起することは忘れてはなりません。
今回は運よくCACSを特定し、治療を完遂することができました。しかしCACS自体の認知度の低さや非特異的な症状から、本症が鑑別疾患に挙がらず不定愁訴として潜在的に見逃されている可能性は否定できません。原因不明の腹部症状が遷延している若年女性に呼吸性変動を伴う血管雑音を聴取した際にはCACSを鑑別疾患の一つとして忘れないようにしましょう。
以下Journal記事のリンクです。
Gastroenterology
Electronic Clinical Challenges and Images in GI
「Intermittent severe epigastric pain and abdominal bruit varying with respiration」
ぜひともご参照ください。
先日アクセプトされました「Intermittent severe epigastric pain and abdominal bruit varying with respiration」がGastroenterologyの2020年度3月号第4集に掲載されています。
今回の症例は、およそ3年間にわたって徐々に増悪し、間歇的に生じる耐え難い腹部疝痛のため岡山市立市民病院総合内科を受診された患者です。私の外来に来られるまで、県内外の少なくとも7つの総合病院を受診されましたが原因の特定には至っていませんでした。
腹痛の性状は内臓痛であるものの、明らかな腹膜刺激徴候はなく、体位による疼痛の変化も認められませんでした。しかしながら腹部聴診で呼吸性に変動する血管雑音が聴取されたためDoppler超音波検査を実施し、腹腔動脈の流速を計測しました。呼気と吸気で流速に大きな変動(呼気で流速UP)が認められたことから造影CTを撮影したところ、腹腔動脈起始部に狭窄が生じ、狭窄部以降の動脈径の拡大が認められたため正中弓状靭帯圧迫症候群(Celiac Artery Compression Syndrome:CACS)と診断しました。CACSと診断後、腹腔鏡下で正中弓状靭帯切離術を実施したところ、患者の腹痛および腹部の血管雑音は完全に消失しました。
CACSは非常に珍しい疾患であり、医師の間でも認知されているとはいいがたい疾患です。男性に比べて女性に多く、一般的には20-40歳代に好発するとされています。有病率は判明していないものの解剖学的異常として正中弓状靭帯による腹腔動脈狭窄は0.2-6%程度存在するという報告もあります。しかしながら多くの症例では側副血行路の発達などで無症状です。
症状として特異的なもの存在せず、嘔気、嘔吐、下痢、食後の腹痛、間歇的な心窩部痛や胸やけなどがあらわれます。呼吸性変動を伴う腹部の血管雑音に関しても、決して特異的な身体所見ではありません。実際外来診療をしているとこれらの血管雑音は痩せ型の女性患者の多くで聴取が可能です。ただし鑑別疾患の一つとしてCACSを想起することは忘れてはなりません。
今回は運よくCACSを特定し、治療を完遂することができました。しかしCACS自体の認知度の低さや非特異的な症状から、本症が鑑別疾患に挙がらず不定愁訴として潜在的に見逃されている可能性は否定できません。原因不明の腹部症状が遷延している若年女性に呼吸性変動を伴う血管雑音を聴取した際にはCACSを鑑別疾患の一つとして忘れないようにしましょう。
以下Journal記事のリンクです。
Gastroenterology
Electronic Clinical Challenges and Images in GI
「Intermittent severe epigastric pain and abdominal bruit varying with respiration」
ぜひともご参照ください。
Posted by Hiroki Matsuura - 2020.03.01,Sun
和文誌にClinical Pictureが掲載されました(1)
今回は日本内科学会誌の2020年2月号で、同誌のClinical Pictureコーナーである「シリーズ:一目瞭然!目で診る症例」にClinical Pictureが掲載されました。
以前、Internal Medicineに掲載された症例ですが同誌より和文での投稿依頼がありました。
薬物性の歯肉腫脹の症例であり、クイズ形式となっております。ぜひ同誌をご参照ください。
ネットのリンクは後日追記予定です。
今回は日本内科学会誌の2020年2月号で、同誌のClinical Pictureコーナーである「シリーズ:一目瞭然!目で診る症例」にClinical Pictureが掲載されました。
以前、Internal Medicineに掲載された症例ですが同誌より和文での投稿依頼がありました。
薬物性の歯肉腫脹の症例であり、クイズ形式となっております。ぜひ同誌をご参照ください。
ネットのリンクは後日追記予定です。
Posted by Hiroki Matsuura - 2020.02.14,Fri
撮っておきClinical Picture!(Cadetto.jp)更新のお知らせ(9)
日経メディカル姉妹誌で若手医師と医学生のためのサイト「Cadetto.jp」にて、2019年1月より連載中の「撮っておきClinical Picture!」ですが、2020年2月14日付で新しい記事が掲載されました。めでたく(?)連載1周年です。
今回のタイトルは「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」です。
ぜひともご参照ください。
以下、記事のリンクです。
撮っておきClinical Picture!
「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」
日経メディカル姉妹誌で若手医師と医学生のためのサイト「Cadetto.jp」にて、2019年1月より連載中の「撮っておきClinical Picture!」ですが、2020年2月14日付で新しい記事が掲載されました。めでたく(?)連載1周年です。
今回のタイトルは「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」です。
ぜひともご参照ください。
以下、記事のリンクです。
撮っておきClinical Picture!
「マーフィー徴候陽性で下腹部痛を訴える、あの感染症患者」
Posted by Hiroki Matsuura - 2020.02.11,Tue
Clinical PictureがAcceptされました(58本目)
今回は繰り返す腹痛と臍部感染を生じる先天疾患に関連したClinical PictureがAcceptされました。タイトルは「Chronic abdominal pain with pus discharge from the umbilicus」です。掲載誌は米国消化器病学会が発行するJournalで、消化器内科領域を扱う雑誌で最も高いImpact Factorを誇る「Gastroenterology(IF 19.233)」です。
今回取り上げたのは間歇的な腹痛と臍部からの排膿を主訴に当院へ来院された尿膜管遺残(Urachal remnant)の症例です。そもそも尿膜管とは胎児期に臍と膀胱とを結んでおり、胎児の尿を母体に流すための通り道となっています。通常出生とともに尿膜管は閉鎖し、成長に伴って消退していくのですが、本症ではその名の通り尿膜管が残存し細菌感染を起こすことで、本症例のような腹痛や臍部の発赤、排膿を生じます。
遺残した尿膜管は上記のように感染を繰り返すことにくわえ、非常に稀ながら悪性腫瘍の発生母地となりえます。そのため本症は外科的に尿膜管の切除が行われます。特に近年では腹腔鏡を用いた摘除術が広く実施されており、従来に比べてより低侵襲で治療が可能です。
尿膜管遺残の分類は成書に譲りますが、本症の診断には造影CTやMRIなどが使用され、遺残物や膿瘍形成などを評価し治療を進めます。臍部での繰り返す感染や膿汁排泄が認められる患者では尿膜管遺残を鑑別の1つに挙げましょう。
100本まで残り42本です
プロフィール
HN:
Hiroki Matsuura
性別:
非公開
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